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柏木恵美子詩集
(新・日本現代詩文庫)

1,540円

品番:ISBN978-4-8120-2081-4

色のない風景のなかで
わたしのあゆみはおぼつかない
ふりむこうとする
わたしの背後で
そのとき かすかな水音をきく
いましがた そこに佇っていたもののおとを
そこに在ったものの かたちをきく
(「幻魚記?」より)

 おのれの内部をみつめる人間にとって、〈過去〉とは現在よりも〈現在〉である現在といえるのかもしれない。なぜなら、個人の存在はその個人がたどってきた過去の総体であるからだ。
しかし、〈過去〉を〈現在〉にする作品は感傷の中からは生まれない。そのためには、動かすことのできない事実を呼び起こすところの〈過去〉を掘り起こす必要がある。作者が描写の細部に正確であることを期しているのは、そのためにほかならない。
(境 忠一・解説より)

 詩人の姿勢は、決してノスタルジックに語るでもない。それだからと言って声高く告発するようなものでもない。「故郷の風土を、この胸にふかく抱きとめ、抱きこんでこそ、永遠に生きつづける」という詩人の内面に深くふるさとを形成し、「わたしって何だろう。」と問い続けるのだ。
(高山利三郎・解説より)

 柏木恵美子さんのジュニア向けの詩は、“楽しい”の一語に尽きる。ほんとうに子どもを愛し、自分の生き方をみつめ、自分が子どもであった原点に返って、自分へ、子どもへ呼びかけ、共に生きる道を探る姿勢が見えて嬉しくなる。柏木さんには、まだまだ、今の時点で、つまり、高山の上に立った人生の眺めを子どもたちに聞かせてほしい。私も、それも聞きたい、読みたい。お願いします。
(比留間一成・解説より)


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